長崎県佐世保市で石木ダム問題の講演会開催

 さる6月30日、石木ダム問題に関する講演会が長崎県佐世保市で開かれました。
 講演会のタイトルは「どうなる!石木ダム訴訟 どうする!石木ダム 子や孫に残すのは豊かな自然? それとも大きな借金?」です。
 佐世保市は人口が減少してきていますが、石木ダム事業の利水負担金を支払うことになっています。石木ダムは佐世保市と密接な関係があります。

 今回の集会では、石木ダムの治水目的(洪水調節)について今本博健先生(京都大学名誉教授・河川工学)が、利水目的について嶋津暉之さん(水源開発問題全国連絡会共同代表)が登壇しました。治水、利水両面から、石木ダムは不要であることを科学的に明らかにした講演でした。さらに、馬奈木昭雄弁護士(石木ダム対策弁護団長)が「石木ダム裁判 今後のたたかいの展望」を報告しました。
(右グラフ=嶋津さんによる講演会スライドより)

 今本博健先生の講演スライドは石木川まもり隊ブログで公開されています。
 http://ishikigawa.jp/wp-content/uploads/2018/07/a075d2a1a9339969f37ab2488e459ae1.pdf
 「川棚川の治水に石木ダムは不要である」

 利水面に関する嶋津さんの配布資料とスライドが水源開発問題全国連絡会のホームページに掲載されました。
 http://suigenren.jp/news/2018/07/02/10810/
 「石木ダム問題の講演会「佐世保市民にとって石木ダムは無用の長物」の資料とスライド(6月30日)」

 長崎市佐世保市が現実を無視した過大な水需要予測を立て、石木ダム事業への参画(利水負担金の支払い)を無理に正当化しようとしていることが、スライドのグラフでよくわかります。佐世保市水道と石木ダムの関係は、利根川流域一都四県(東京都、埼玉県、千葉県、茨城県、群馬県)の水道と八ッ場ダムの関係と酷似しています。

 佐世保市は以下の五つの操作によって、現実からかけ離れた水需要の過大な予測値を作り上げています。 
 ③工業用水の急増を予測 ②観光客の増加による業務営業用水の増加を予測 ③一人当たりの生活用水の増加を予測 ④夏期のピーク給水量の増加を予測 ⑤浄水場でのロス率を実際の二倍にする。
 スライド23
 

 関連記事を転載します。

◆2018年7月1日 長崎新聞
 https://this.kiji.is/386042012299805793?c=174761113988793844
ー石木ダムの治水利水効果疑問視 佐世保で講演会ー

  県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設問題を考える講演会が30日、佐世保市で開かれ、識者はダム建設の治水、利水両面の効果を疑問視し、「必要性はない」と指摘した。
 反対地権者が国に事業認定取り消しを求めた行政訴訟の長崎地裁判決(7月9日)を前に、建設反対の市民らでつくる実行委(松本美智恵委員長)が企画。市民ら約300人(主催者発表)が出席した。
 講演会では、河川工学が専門の今本博健・京都大名誉教授がダムの治水効果を検証。川棚川に対するダムの計画規模は過大とし、「非常に疑問がある」と述べた。一方、利水効果は、全国のダム反対運動ネットワーク組織、水源開発問題全国連絡会の嶋津暉之共同代表が解説。人口減少などで水需要が減っているほか、市内の保有水源を過小評価していると指摘し、「石木ダムは無用の長物だ」と強調した。
 石木ダム対策弁護団の馬奈木昭雄団長も登壇し、訴訟の経過などを報告した。