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山梨県の釣り愛好団体、富士川の環境悪化について国に生物影響調査を要望

 駿河湾のサクラエビの記録的不漁をきっかけに、駿河湾に注ぐ富士川と支流の早川の濁りの問題がクローズアップされ、海と川の汚染の原因として日本軽金属・雨畑ダムの堆砂問題が浮上してきました。
 これまでは、下流の静岡県からの訴えが中心でしたが、このほど山梨県の釣り愛好家らが国土交通省に科学的調査を求める要望書を提出したとのことです。ダムを抱える山梨県では、雨畑ダムの堆積によってダム上流で水害が繰り返し発生してきたにもかかわらず、政治的な圧力のせいか、これまで雨畑ダムの堆砂問題が大きく取り上げられることはありませんでした。

◆2019年9月11日 朝日新聞
https://digital.asahi.com/articles/ASM9B4T4KM9BUZOB00N.html
ー富士川の濁り、生物影響調査を つり愛好家ら要望ー

  富士川の濁りが魚の減少を招いているとして、山梨、静岡両県の釣りの愛好家ら約50人でつくる「山梨本流釣同好会」が10日、国土交通省甲府河川国道事務所に対し、川底にたまったヘドロなどが生物に与える影響を調べるよう求めた。

 同会は富士川のサツキマスを復活させようと約10年前に発足し、幼魚の放流活動をしている。この日は韮崎市の山本克水さん(61)が、金子隆信副所長に要望書を手渡した。

 要望書は「10年ほど前から富士川の濁りや川底の状態が年を追うごとに悪化している」と指摘。原因について「支流の雨畑川や早川ではないか」と主張し、雨畑ダムへの産業廃棄物の不法投棄も原因の一つだと問題視している。

 金子副所長は、国交省が管理する富士川本流の水質については環境省の環境基準を満たしているとし、「水質調査とともに、魚類や植物などの調査も継続していく」と話した。(平畑玄洋)

◆2019年9月11日 静岡新聞
https://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/680081.html
ー「濁りで富士川窒息」危惧 山梨の釣り団体、国に影響調査要望ー

 駿河湾サクラエビの記録的不漁をきっかけに富士川、早川(山梨県早川町)の濁りや、早川支流の雨畑川での産業廃棄物の不法投棄が問題視されていることに対し、同県の釣り愛好団体が10日、国土交通省に、影響を科学的に調べるよう求める要望書を提出した。

 富士川の環境観察などに取り組む山梨本流釣同好会が提出した。要望書では「(堆砂が著しい)雨畑ダムの大量の土砂・ヘドロが河川を窒息させ、不法投棄が生物の急激な減少に追い打ちを掛けているのではないか」などと指摘。会員の山本克水さん(61)=同県韮崎市=が甲府河川国道事務所(甲府市)を訪れ、金子隆信副所長に手渡した。

 川の濁りは主に静岡側から指摘されてきたが、雨畑ダムがある山梨側からも声が上がった格好。雨畑ダムの土砂・ヘドロが川底に沈殿している可能性に加え、汚泥などの不法投棄の影響も調べる必要性を訴えた。富士川の濁りを主因とし天然アユの資源量の危機的減少に警鐘を鳴らした、専門コンサルタントたかはし河川生物調査事務所=高知県=による環境保全調査報告書も提出した。

 山本さんは「サクラエビ不漁をきっかけに静岡側から富士川の問題に光が当たった。富士川本流は濁りが強すぎて釣りざおを出せない。濁りはサクラエビにも影響しているはず」と力を込めた。

 金子副所長は「これまでのデータでは富士川本流の水質は環境基準を超えていない。今まで通りの水質調査を続けていく」と述べた。