建設中の八ツ場発電所 照明機器など冠水被害

 群馬県は八ッ場ダムの直下でダムからの放流水を利用した従属発電を行うための発電所を建設中です。
 先の台風19号では、水を貯め始めたばかりの八ッ場ダムが満水になるほどの大雨が降り、発電所の工事現場が冠水する被害があったとのことです。
 朝日新聞の報道によれば、被害の原因について、群馬県は最初の記事掲載後、ダムからの放流のせいではないと説明を修正しています。

 群馬県のホームページには、災害対策本部の情報に、以下の記述があります。

★最新の災害対策本部・災害警戒本部関係情報

第3報その2 16ページ 10月13日
https://gunma.secure.force.com/servlet/servlet.FileDownload?file=00P0I00001dUkYKUA0
「建設中の八ッ場発電所の工事用仮設電気設備が冠水し、ポンプにて排水中。」 

第4報 37ページ
https://gunma.secure.force.com/servlet/servlet.FileDownload?file=00P0I00001dUvexUAC

第7報その2 36ページ  10月17日
https://gunma.secure.force.com/servlet/servlet.FileDownload?file=00P0I00001dVsQyUAK
「建設中の八ッ場発電所の工事用仮設電気設備が冠水したため、排水作業を継続しているが、水位が低下しないため、原因を調査中」

 

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 八ッ場発電所の建設が決まったのは、2008年(八ッ場ダム基本計画の三度目の変更)です。今年3月の群馬県議会における県の答弁によれば、発電所の完成はダム完成予定の今年度には間に合わず、2020年度にずれ込む予定で、総事業費は当初計画より9億円増の80億円となる見込みとのことです。
(参考ページ➡「八ッ場発電所の完成、ダム事業の工期に間に合わず」

 試験湛水が始まる際の国交省の説明では、ダム湖が満水になるのには3~4カ月かかるとのことでした。台風19号の襲来時、ダム湖周辺では、まだ多くの関連工事が行われていました。これらの工事現場の中にも、冠水した場所があると思われますが、現時点では国交省からの説明はありません。

◆2019年10月23日 朝日新聞群馬版
http://digital.asahi.com/area/gunma/articles/MTW20191023100580001.html
ー建設中の八ツ場発電所 照明機器が冠水被害ー

 八ツ場ダム直下に県が建設中の水力発電所「八ツ場発電所」で、台風19号の影響で工事用の照明機器が冠水する被害があった。県は、ほぼ満水となったダムからの放流が急増し、発電所内部に逆流した可能性があるとみている。
 県企業局発電課によると、発電所内部が高さ約6メートルまで浸水。工事用に設置した照明器具数個が水をかぶった。試験貯水中の八ツ場ダムは大雨で水位が一気に満水近くに達し、放流量が増加。放流された水が渓谷にぶつかって強くうねりながら発電所の放水口に当たり、高い水圧で放水口が壊れ、水が内部に浸水したと推定している。
 八ツ場発電所は2020年度中に完成予定。現在は建物内部に発電機器などはなく、今回の被害は工期に影響しないという。(丹野宗丈)

◆2019年10月25日 朝日新聞群馬版
http://digital.asahi.com/area/gunma/articles/MTW20191025100580001.html
ー排水ポンプ故障 県が原因を修正ー

 八ツ場ダム(長野原町)直下に県が建設中の水力発電所「八ツ場発電所」の照明機器が台風19号の影響で冠水し、内部への浸水が続いている原因について、県企業局は24日、大雨による排水ポンプの故障が引き金となり、浸水被害が拡大したと明らかにした。これまで、ダムからの放流増加を原因としてきた説明を修正した。
 発電課によると、台風に伴う大雨が打設工事中の発電所内部に入り、13日朝で高さ約4・5メートルまで浸水。工事用に設置した照明器具数個が水をかぶった。その際、内部に設置した排水ポンプが漏電して停止した。
 代わりのポンプを導入したが、その後も水位は上下を繰り返し、18日には最高約6メートルまでの浸水を確認した。浸水した水による圧迫で放水口が壊れ、八ツ場ダムからの放流が逆流したとみているという。
 八ツ場発電所は2020年度中に完成予定。関修治電源開発室長は「建物内部に発電機器などはなく、被害は工期に影響しない」と改めて説明している。(丹野宗丈)

~~~転載終わり~~~

写真=八ッ場発電所の建設現場は、下流側から見てダム堤の右側にある。ダム直下の小蓬莱より2019年4月撮影。