群馬県・玉村町における利根川河川改修事業

 昨日の上毛新聞一面に、利根川の河川改修事業についての記事が掲載されていました。
 新聞サイトでは紙面記事の前半部分しか載っていませんので、紙面より全文を転載します。

◆2020年2月26日 上毛新聞
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/politics/195533
ー利根川左岸に大型土のう 堤防改修、応急対策で県伊勢崎土木事務所ー

 頻発する自然災害を受け、群馬県伊勢崎土木事務所は玉村町から伊勢崎市にかけて堤防の高さが不足している利根川左岸に大型土のうを設置する。県は現在、堤防の強化などを盛り込んだ河川改修事業を進めているが、昨年の台風19号で氾濫危険水位を超えたことを受け、応急対策として実施する。併せて改修事業の完成も当初予定より前倒しすることを目指す。

 設置するのは 主に玉村大橋から伊勢玉大橋までの2.5ロの区間。1メートル四方の大型土のうを積み上げ、改修計画にある堤防と同じ2メートルの高さにする。融雪などにより増水する5月末までにおよそ7千個を並べるため、月内にも着手する。

 同事務所は、五料橋の約800㍍上流から6.5㌔区間の利根川を管轄する。このうち、5.5㌔で堤防の強化や川幅を広げるなどの河川改修事業を計画し、2018年度から順次着工している。

 着工したのは高い治水効果が見込まれる箇所からで、スケジュールを立てた4工区については完成まで10年ほどを見込んでいた。しかし、山本一太知事が昨年12月、「自然災害による死者ゼロ」など「五つのゼロ宣言」を表明したことを受け、土のうによる応急対策と並行して、事業を「倍速で」(同事務所)進める方針だ。

 台風19号では上福島(玉村町)の観測所で最高水位が過去最高の8.41㍍に達し、氾濫危険水位の5.24㍍を大幅に上回った。

—転載終わり—

 記事で取り上げられているのは、群馬県が「利根川中流域圏河川整備計画」を策定した箇所に含まれる群馬県玉村町の利根川本川の流域です。河川整備計画は策定されたものの、計画目的を達成するための河川改修事業は進んでいないため、今夏の豪雨に備えた応急対策が必要になり、河川改修事業も前倒しで行うことになったとのことです。

 上福島(群馬県玉村町)の観測所における、台風19号豪雨の際の最高水位は8.41㍍に達したとのことです。
 玉村町にお住まいの方によれば、台風19号豪雨の直後(昨年10月13日朝)に利根川の川幅が狭まる福島橋から川下の伊勢崎市八斗島まで見廻ったところ、取付道路の砂利流失や倒木草木の位置から、最高水位は堤防高まで3メートル以上の余裕があったとのことです。

 上福島における氾濫危険水位は5.24㍍です。「氾濫危険水位」は避難に要する時間などを考慮した水位とのことです。
 一方、河川整備計画で定められた上福島の計画高水位は8.88㍍です。「計画高水位」とは河川改修事業を行った後に、到達すると想定される水位のことです。堤防は計画高水位をもとに、余裕を持った高さで築かれるので、大雨の際、水位が計画高水位を多少越えたとしても、すぐに堤防からあふれ出るというものではありません。

下図=「群馬県水位雨量情報システム」サイトより、上福島の水位グラフ(2020年2月26日12:00時点)