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市民団体が瀬戸石ダム撤去要望、国と電源開発に、「豪雨被害拡大の一因」

 昨日9月11日、球磨川流域の住民からなる市民団体が瀬戸石ダムの撤去を求める申し入れ書を国土交通省と電源開発に提出しました。国土交通省は球磨川を管理し、電源開発は瀬戸石ダムを管理しています。

 申し入れ書は以下のURLをクリックするとご覧いただけます。
 7月4日の球磨川水害における瀬戸石ダム周辺の被災状況や瀬戸石ダムの堆砂問題などが詳しく記されています。
 http://kawabegawa.jp/2020/20200911setoishdamtekkyomoshiire.pdf

◆2020年9月12日 毎日新聞熊本版
https://mainichi.jp/articles/20200912/ddl/k43/040/430000c
ー「豪雨被害拡大の一因」 瀬戸石ダム撤去要望 九地整に市民団体ー

 熊本県の球磨川上流にある瀬戸石ダム(球磨村、芦北町)が九州豪雨での被害拡大を招いたとして、市民団体「瀬戸石ダムを撤去する会」は11日、国土交通省九州地方整備局八代河川国道事務所に、ダムを管理する電源開発(東京)に対してダムを撤去させるよう申し入れた。

 申し入れ書によると、電源開発は豪雨で7月4日午前3~4時ごろに瀬戸石ダムのゲートを開放した。それまでは川をせき止めていたためダム上流の水位が上昇して上流側の被害が広がり、開放後はダム下流の被害を拡大したと指摘。ダム湖の土砂堆積(たいせき)も水位を高くし被害をもたらしたとした。

 「かつてない豪雨が被害の直接の原因ではあるが、球磨川中流域に川の流れを遮る巨大な人工構造物が存在すること自体、被害をひどくした原因と言わざるを得ない」と主張している。

 八代河川国道事務所の渡辺繁城副所長は「九州地方整備局、本省を通じて大臣にまで伝えたい」と述べた。【山本泰久】

◆2020年9月12日 日本テレビ
https://www.news24.jp/nnn/news86822195.html
ー瀬戸石ダム撤去を申し入れー

 7月の豪雨災害で芦北町と球磨村の境にある瀬戸石ダムが流域の被害を拡大させたとして11日に市民団体がダムの撤去を国土交通省に申し入れた。「瀬戸石ダムを撤去する会」の申し入れ書によると「今回の水害では、ダムのゲート開放で下流での急激な水位上昇を起こしたり、ダム自体が川の流れを阻害したことで、被害が拡大した」などと指摘している。会では、国交省が、ダムを管理運営する電源開発に対して、再稼働を許さず、撤去を指導するよう求めた。これに対し、渡邉繁城副所長は申し入れは、大臣にも伝えると答えた。

◆2020年9月12日 熊本日日新聞

◆2020年9月13日 朝日新聞熊本版
https://digital.asahi.com/articles/ASN9D6K8VN9DTLVB002.html
ー瀬戸石ダムを撤去するよう国に指導要請 流域住民の団体ー

 球磨川中流の瀬戸石ダム(熊本県芦北町、球磨村)が、7月豪雨による水害を拡大させる要因になったとして、流域住民らの「瀬戸石ダムを撤去する会」は11日、国土交通省八代河川国道事務所(八代市)に対し、ダム運営会社の電源開発(Jパワー、東京)に撤去を指導するよう求める申し入れをした。

 申入書によると、7月4日未明から朝にかけてダム湖への流入量が過去に経験のないほど急増。ゲートを全開して流下させたが、上下流ともに水位が上昇して周辺に甚大な被害をもたらす水害拡大要因となった、と指摘している。

 また、瀬戸石ダムが川を遮るためダム湖にたまる土砂(堆砂(たいしゃ))の状況について、国交省が2年に1度の定期検査で「直ちに措置を講じる必要がある」との判定を出していることにも触れ、堆砂が水位を高くしていることも積み重なって「未曽有の被害をもたらした」と批判した。

 同会は「電源開発のあり方を放置してきた」と国交省の姿勢も批判し、ダム撤去への指導を求めた。

 八代河川国道事務所は「要望について九州地方整備局、国交相まで上げて伝えたい」と答えた。(村上伸一)