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大戸川ダム建設 整備計画に明記 国が変更原案公表

 さる3月3日、淀川水系流域委員会がオンラインで開かれ、大戸川(だいどがわ)ダムを盛り込んだ淀川水系河川整備計画の変更原案が提示されました。大戸川ダムの建設に向けて急ピッチの動きです。先日、大阪府と京都府が大戸川ダムの建設を受け入れる意思を示したばかりです。
 できるだけダムに頼らない治水を目指した2000年代前半の淀川水系流域委員会ならば、大戸川ダム復活のためのこのような整備計画の変更を認めなかったでしょうが、今の淀川水系流域委員会には期待できません。

 この委員会の資料は近畿地方整備局のホームページに掲載されています。

★国土交通省近畿地方整備局ホームページより
 淀川水系流域委員会【専門家委員会】 令和3年3月3日 地域委員会・専門家委員会 合同開催

 配布資料 https://www-1.kkr.mlit.go.jp/river/iinkaikatsudou/ryuikiiinkai/ol9a8v000003s5a5.html
 資料-3-1 淀川水系河川整備計画(変更原案)

68ページより

69ページより

 関連記事を転載します。

◆2021年3月3日 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB017I80R00C21A3000000/
ー大戸川ダム整備の計画案、国交省が委員会に提示ー

 国土交通省近畿地方整備局は3日、治水・防災の学識経験者などで構成する淀川水系流域委員会をオンラインで開いた。本体工事を凍結している大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)について、整備方針を盛り込んだ淀川水系の河川整備計画(変更原案)を提示した。今後は地域委員会、専門家委員会に分かれて詳細な意見聴取に入る。

 原案は大戸川ダムの本体工事について、現行の「実施時期を検討する」との記述を削除し「順次整備する」と明記した。ダムなどのインフラ整備にとどまらず、流域全体で水害に備える「流域治水」を進める方針も示した。委員からは「様々な懸念や代替案を真摯に検討して、その過程をトレースできる形で透明性を確保することが極めて重要だ」などの意見が出た。

 計画の変更にあたっては、河川法にもとづく手続きとして学識経験者や流域の住民からの意見を聞く。同局は27、28日に大阪や京都など淀川水系6府県で公聴会を開く。パブリックコメントも31日まで募集する。寄せられた意見を踏まえて計画を詰め、6府県の知事の意向を聞いて正式な計画を策定する。建設予定地の地質調査や詳細設計はこれからで、同局は「着工までに4年、着工から完成までに8年ほどかかる」との見通しを示している。

◆2021年2月26日 NHK大津放送局
https://www3.nhk.or.jp/lnews/k/otsu/20210226/2060006984.html
ー大戸川ダム整備の計画変更案公表ー

 建設計画が凍結されている大津市の大戸川ダムについて、国土交通省は大戸川ダムの整備を盛り込んだ新たな河川整備計画の変更原案を公表しました。
 大戸川ダムは、平成20年に滋賀、大阪、京都、三重の4府県の知事が異議を唱え計画が凍結されましたが、おととし、滋賀県の三日月知事が建設を求める姿勢に転じ、ほかの府県も容認や議論に応じる姿勢を示しています。そして今月12日に行われた関係6府県の事務レベルの会議では近年の災害の激甚化を踏まえ、万全な治水対策が必要だとして、ダム計画の凍結の解除に向けた河川整備計画の変更を行うことが全会一致で確認されています。

 これを踏まえて国土交通省近畿地方整備局は、26日、下流の京都府の天ヶ瀬ダムの放流能力の増強を図るとともに大戸川ダムを整備するなどとする淀川水系の河川整備計画の変更原案を公開しました。
 近畿地方整備局では、来月、3月3日に淀川水系の流域委員会を開き専門家などの意見を聞くほか、来月下旬には、滋賀県や大阪府など関係6府県で公聴会を開き住民の意見を踏まえて整備計画の変更案を作成する予定です。
 そして最終的に関係6府県の知事の意見を聞いたうえで大戸川ダムの整備を含めた河川整備計画の変更手続きを行うことにしています。

【知事“一歩前進で歓迎”】
 大戸川ダムの整備を盛り込んだ河川整備計画の変更原案が公表されたことについて三日月知事は「詳細はまだ確認していないが大戸川ダムの建設に向けて、変更原案の公表は一歩前進であり歓迎している。近年の大雨による災害を考えると丁寧な議論とともに手続きが迅速に進むことを期待したい」と話しました。