日軽金HD、2期連続で巨額特損 雨畑の堆砂、経営重荷に(静岡新聞)

 富士川上流の山梨県にある雨畑ダムは、河口の駿河湾のサクラエビ不漁をきっかけに堆砂問題が注目されるようになりました。雨畑ダムを管理する日本軽金属ホールディングスは、昨年3月期に続き100億円を超える巨額特別損失を21年3月期で計上すると報道されています。
 地質がもろいダム上流の土砂はダムがある限り、雨畑ダムに流入し続けます。最終的な解決策はダム撤去しかありませんが、日軽金は撤去を行う意思はなく、ズルズルと損失を膨らませています。富士川流域はこのダムのために環境汚染が抜き差しならない状態になっており、ダム上流では堆砂による洪水被害が毎年のように発生しています。一企業ではどうにもならないのなら、国が撤去に取り組むよりほかありません。

◆2021年4月29日 静岡新聞
https://www.at-s.com/sp/news/article/shizuoka/894701.html
ー日軽金HD、2期連続で巨額特損 雨畑の堆砂、経営重荷にー

 駿河湾産サクラエビの不漁をきっかけに注目される雨畑ダム(山梨県早川町、1365万立方メートル)の堆砂問題で、日本軽金属ホールディングス(岡本一郎社長)は28日、2020年3月期に続き100億円を超える巨額特別損失を21年3月期で計上すると明らかにした。これに伴い、21年3月期の連結純利益見通しも大幅に引き下げた。

 日軽金HDはダム管理者の日軽金の親会社。発表によると、22~24年度に行う土砂除去費用のため21年3月期に162億円を特損として新たに計上する。20年3月期も110億円を特損として計上している。
 現在、堆砂の影響で取水できず、本来の目的の発電には利用できなくなっている雨畑ダムは、2期連続の巨額特損につながるなど経営上の重荷になっている。日軽金HDは、21年3月期連結純利益見通しについて従来の100億円から35億円に引き下げた。
 同社広報は取材に「合理的な費用の見積もりが可能となったことから、28日の取締役会で決議した」と回答した。

 雨畑ダムの堆砂問題を巡っては、周辺の集落に水害を引き起こしていたことから、19年8月に国が日軽金に「抜本的な対策」を求めて行政指導した。同社は20年度からの5年間で700万立方メートルの土砂を搬出する計画を立て、国に了承された。
 ただ、同社は毎年新たにダム湖内に流入する50万~数百万立方メートルの土砂への対応は計算外に置いており、上流に崩壊地が多い雨畑ダムの堆砂問題は解決への道筋が不透明。地元住民からは抜本的解決策としてダム撤去を求める声も上がるが、同社広報は「雨畑ダムの堆砂対策を着実に実行し、安全かつ継続的に運用できるようにする」と否定した。