八ッ場ダム湖畔の丸岩、「割れた」と話題

 雪どけの季節は、雪崩や土が緩んで岩が転がることがありますが、ダム湖畔の丸岩の雪解けが岩が割れたように見えて話題になったとのことです。
 話題になった「黒い筋」は、この季節によく見られる景色ですが、地形を改変する巨大ダムと貯水池ができたことによって、周辺が影響を受けるのではないかと想像する人が多いのでしょうか。

 ダム湛水によって心配されているのは、ダム湖を取り囲む宅地の安全性です。丸岩山麓の沢沿いには古くから集落が形成されていますが、それだけでなく水没住民の移転地として国交省が造成した盛り土造成地が各所にあります。
写真上=右手のお椀のようなこんもりした山が丸岩。左手の湖岸沿いに水没住民の移転地として国交省が造成した横壁中村代替地。

右写真=水没住民の移転地として盛り土造成した代替地は、コンクリート擁壁で支えられている。擁壁の下の岸壁に白く見えるのは、地下水が流れ落ちてできた氷柱。代替地が整備された横壁地区中村では、造成前に縄文時代の大規模な遺跡の発掘調査が行われた。

〈参考ページ〉群馬県ホームページより「土砂災害警戒区域等の指定解除及び指定(長野原町)」
 https://www.pref.gunma.jp/06/h46g_00143.html

(以下の文字列をクリックすると位置図が開きます。)
  1 位置図(ダム湖上流側の林・横壁・長野原の各地区)
  2 位置図(ダム堤に隣接する川原畑・川原湯の各地区)

◆2022年3月24日 上毛新聞
https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/91594
ー長野原町シンボルの丸岩「割れた」 地元、SNSで話題ー

 長野原町のシンボルになっている円筒形の岩山「丸岩」(標高1124メートル)の一部が「割れた」と、地元や会員制交流サイト(SNS)で話題になっている。先週末ごろから、雪化粧した岩壁の北東側に長さ300メートルほどの黒い筋が入っているように見えたためだ。23日には林野庁が現地を調査する事態に。結局、以前からあるくぼみを泥水が流れた跡と判明したが、雪解けの際に再び“ひび割れ”を見ることができる可能性もあるという。

 山岳ランナーの松本直幸さん(49)=同町大津=によると、丸岩の異変に気付いたのは21日。王城山の登山道をボランティアで整備した後、吾妻川を挟んで反対側に見える丸岩に黒い筋を見つけた。すぐに丸岩の山頂に登り、画像と「丸岩が割れてる」とのコメントをフェイスブックに投稿した。

 ひび割れは22日の降雪のためか、23日には見えなくなった。ただ、町も丸岩の話題を把握しており、国有林のため林野庁吾妻森林管理署に報告したところ、同署が23日にドローンを飛ばすなどして状況を確認することになった。

 同署によると、調査の結果、黒い筋は亀裂ではなく、以前から存在するくぼみであることが分かった。雪解けで地面が崩れ、泥水がくぼみに沿って流れた結果、その部分だけが黒く見え、雪に覆われた岩が割れたように見えた可能性が高いという。

 調査結果を受け、松本さんは「登ってみたものの亀裂はなくて溝があり、『うーん』となった。(割れてなくて)安心したような、がっかりしたような。でも、丸岩が話題になってうれしい」と話した。消防団員から話を聞き、21日に丸岩を撮影した60代の男性も「昔の丸岩の写真を確認したら、同じ場所に筋っぽいものが見えた」と指摘した。

 丸岩は、八ツ場ダム完成に伴ってできたダム湖「八ツ場あがつま湖」沿いに見えるベレー帽をかぶったような形状の山。中世には真田氏ゆかりの山城も築かれた。最近はパンにクリームを挟んだスイーツ「マリトッツォ」に似ている山としてSNS上などで話題になった。