大雨で流水型・最上小国川ダムに大量の流木 、撤去作業に10日以上

 最上小国川ダムは山形県が建設した流水型ダムで、八ッ場ダムと同じく2020年4月から運用を開始しました。
 6月の大雨で、この最上小国川ダムに大量の流木がたまり、撤去作業に追われているというニュースが流れています。

 川の流れを遮るダムは、水だけでなく、上流から流れ込む土砂を貯めこみます。全国でダムの堆砂問題が深刻になっていく中、その解決策として、新規のダム計画ではダム堤に穴をあける「流水型」を選択するケースが増えています。
 「流水型」ダムでは、普段は川が流れる状態を維持できるので、環境にやさしいとダム事業者は説明してきましたが、それは事実ではないようです。

◆2022年7月7日 NHK山形放送局
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20220707/6020014378.html
ー先月の大雨で最上小国川ダムに大量の流木 県が撤去作業ー

 先月下旬の大雨で最上町の最上小国川ダムには大量の流木などが流れ着き、県が撤去作業を進めています。

 最上小国川ダムは、最上町の赤倉温泉地区を水害から守るために県が建設を進め、令和2年から運用が始まりました。

 「流水型」ダムと呼ばれ、ダムの下部に水を流す穴が開いていて、常時、水を流し続けるのが特徴です。

 先月下旬の大雨でダムには大量の流木やゴミなどが流れ着いていて、県は6日から大型の機械を使って撤去作業を進めています。

 県によりますと、穴が流木などで塞がれるとダムの機能が低下する可能性があり、完全な撤去までには10日以上かかるということです。

 最上総合支庁河川砂防課の小野秀喜ダム管理主査は「下流側にゴミが流れないようネットを張り、水の濁りにも十分に注意を払いながら撤去作業を行っていきたい」と話していました。

—転載終わり—

 最上小国川ダムの穴(水を放流するための常用洪水吐きの吞み口)は、高さ 1.6m、幅 1.7mの二門です。
 NHKの報道にもあるように、先月の大雨で最上小国川ダムに流れ込んだ大量の流木は、ダム堤の穴を塞いでいます。流木の完全な撤去には10日以上かかるとのことですが、この状態で次の洪水がきたり、6月の大雨より多くの雨が一時に降れば、洪水調節機能が失われる危険性があります。

〈参考ページ〉「流水型ダムの問題点」 嶋津暉之

 流水型ダムの歴史は新しく、最初に「流水型」を採用したのは、島根県の益田川ダムでした。(竣工2005年、堤長48メートル、総貯水容量675万㎥)
 最上小国川ダムは堤高41メートル、総貯水容量230万㎥です。現在、九頭竜川水系(福井県)で国土交通省近畿地方整備局が建設中の足羽川ダムは、堤高96メートル、総貯水容量2870万㎥と、完成するとこれまでで最大規模の流水型ダムとなります。完成予定2026年度です。
 国土交通省九州地方整備局が球磨川水系で計画している川辺川ダムは、足羽川ダムよりはるかに大規模で、予定では高さ107.5メートル、総貯水容量約1億3千万トンとのことです。