石木ダム全用地“明け渡し期限から3年” ダム予定地住民、知事との話し合い2カ月なく

 長崎県は半世紀前に計画した石木ダムの建設を強行しようとしていきましたが、50人(13世帯)ものダム予定地住民が今も団結して座り込みなどの反対運動を続けているため、本体工事に着手できずにいます。
 長崎県の収用委員会は、県の申請を受けて2019年に住民がダム事業用地に所有していたすべての土地と家屋の強制収用を可能とする裁決を行いました。それから三年。ダムを推進する勢力は依然として県政を牛耳っており、2月に就任した大石知事は身動きが取れないように見えます。
 ダムに反対する地元住民らはすでに知事と4回面会しています。市民団体も11月24日に知事と面会して、ダム以外の選択肢を具体的に提示しました。

〈関連ページ〉「石木ダムに反対する市民団体、長崎県知事と初めて面会」

◆2022年11月18日 長崎新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/217e92865a50da61d186496194a6a60346ec1ac4
ー座り込み「永遠に続くかも…」 石木ダム全用地“明け渡し期限から3年” 知事との話し合い2カ月なくー

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業は、水没予定地の全用地の明け渡し期限から18日で3年がたった。宅地などの所有権を失った反対住民13世帯は今なお要求に応じず現地で暮らし、工事現場で抗議の座り込みを継続している。
 県道付け替え工事現場で座り込みを断続的に始めたのは2010年3月。住民によると、激しい阻止行動を受け一時中断していた工事を再開すると県側から伝えられた16年7月以降、今月17日までに通算1486回に達した。
 工事が無い日を除き、2カ所に住民や支援者らが集まる。住民の岩下すみ子さん(73)は「古里を守るために私たちができるのはこれだけ。永遠に続くかもしれないが、明日もあさっても頑張っていく」。朝は冷え込むようになり、まきストーブで暖をとりながら、重機の動きに注意を向ける。
 県はダム本体も含め25年度完成を目指す。付け替え県道は計画した全長約3・1キロのうち1・6キロで工事が進み、本体は左岸頂部の掘削を終えた。ただ住民が座り込む場所には手を付けられずにいる。県石木ダム建設事務所は「住民の安全を確保しながら進めている。座り込みの場所は国の所有地。やめていただきたい」と訴える。
 一方、大石賢吾知事は3月の就任後、「対話で解決したい」として反対住民と現地で4度面会。うち2度は話し合いもしたが、直近の9月7日はダムの必要性を巡って平行線が続いた。住民側は次回テーマとして、建設目的の一つである佐世保市の利水について説明するよう県に要望。10月11日に朝長則男市長らが県庁を訪れダムの早期完成を要望した際、大石知事は協力を要請した。ただ住民側や市との調整はまだつかず、話し合いの場は2カ月以上開かれていない。
 岩下さんは「ダムが必要という前提では、話し合いは進まない。佐世保の老朽化した水道施設のメンテナンスをしないまま、私たちの住む場所を奪ってまでダムを造るのはおかしい」と主張、利水面での事業検証を求める。