八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

長野原町と群馬トヨタ、カーシェアリング事業で連携協定

 今朝の上毛新聞一面に、八ッ場ダムを抱える長野原町と群馬トヨタが包括連携協定を結び、カーシェアリング事業を始めたことを伝える記事が掲載されています。

 八ッ場ダム貯水池の周辺には、JR川原湯温泉駅と長野原草津口駅があるものの、川原湯温泉駅はその先の公共交通がなく、長野原草津口駅も草津温泉へ行くバスが通っているだけです。周辺には草津温泉、軽井沢などを繋ぐ観光ルートが通っており、誘客にはもってこいのはずの八ッ場ダですが、ダム事業で整備されたダム湖周辺の地域振興施設は、道の駅は混雑しているものの、他の施設は集客が今一つです。
 地元では車を利用する人が殆どなので、公共交通の不便さはあまり実感されていないのですが、公共交通で現地を訪れる観光客からは、以前から駅から先の公共交通がないことを嘆く声が聞かれました。

★長野原町オフィシャルガイドより一部転載
 「にゃがのはらカーシェア」の実施について」
 https://naganohara.com/news/nyaganohara-car-share/

 〇設置場所 長野原草津口駅前駐車場

 〇利用日時 毎週 金曜日21:00~日曜日24:00
       ※令和5年7月22日(土)0時よりサービス開始

 〇利用料金 15分220円~
       ※料金計算の詳細は公式サイトをご覧ください

 〇車種 トヨタ ルーミー(4WD、5人乗り) 1台

★群馬トヨタホームページより 長野原カーシェア
 https://gtg.co.jp/naganohara_toyotashare/

◆2023年7月20日 上毛新聞 (紙面記事より転載)
ー公用車、休日にシェア 長野原町と群馬トヨタ協力ー

 群馬県長野原町は19日、包括連携協定を結ぶ群馬トヨタグループ(高崎市東町、横田衛代表)と協力し、公用車を休日に住民や観光客などに貸し出して共同利用するカーシェアリング事業を始めた。車を持たない観光客らに移動手段を提供して町内を周遊してもらい、地域活性化につなげる狙い。本年度は車両1台で試験運用し、利用実態を調べた上で台数を増やすことや車種の入れ替えを検討する。

 町と同グループによると、トヨタ自動車のカーシェアサービス「トヨタシェア」のシステムを利用し、同町では「にゃがのはらカーシェア」の名称で展開する。導入するのはトヨタ「ルーミー」(4WD)。町は定額利用料を支払って車両を借りる。

 平日は町役場に置いて職員が業務で利用。休日は役場から約500メートル離れたJR長野原草津口駅前にある駐車場へ移動させ、観光客らに貸し出す。原則として土日、祝日に実施し、トヨタシェアの専用アプリで24時間予約や出発、返却ができる。22日利用分から受け付けを始めた。

 本年度の町の施政方針に掲げた「まちづくりに必要な交通対策」を実現するための施策で、必要な時間だけ車をシェアして使うことで資源の消費を減らすとともに、公用車を所有するコストを削減する。群馬トヨタはカーシェア利用料を得る上、車両の安全性能などを利用者にアピールする機会となる。(前原久美代)

—転載終わり—

写真下=JR長野原草津口駅は八ッ場ダム貯水池の上流端にある。駅前の橋を渡るとトヨタレンタカー。長野原草津口駅前の橋から見える八ッ場ダム貯水池の上流端。

写真下=橋の上流側。ダムに遮られて流れが止まるダム湖の上流端付近は、堆砂が最も早く進む。草津温泉、北軽井沢は長野原草津口駅前から車で30分以内。吾妻川を遡り、長野県との県境の鳥居峠へは約1時間。八ッ場ダムは観光ルートの交差地点にある。