熊本の大蘇ダム 依然10倍の漏水 安全性評価委「原因は不明」

 農水省が熊本県阿蘇に26年かけて2005年に完成させた大蘇ダム。これまで何度も漏水対策を行ってきた水漏れダムとして知られます。対策を行うたびに、これで問題は解決したと報道されるのですが、依然大量の漏水が続いているとのニュースです。

【参考ページ】大蘇ダムについてのこれまでの記事

 報道によれば、農水省は水漏れの原因は不明としていますが、鹿児島大学の井村隆介教授(火山学)はツイッターでダム建設地の地質が原因だと指摘しています。

◆2022年3月9日 毎日新聞熊本版
 https://mainichi.jp/articles/20220309/k00/00m/040/083000c
ー熊本の大蘇ダム 依然10倍の漏水 安全性評価委「原因は不明」ー

 熊本、大分両県に農業用水を供給する国営大蘇(おおそ)ダム(熊本県産山村)で目安量の10倍の漏水が発覚した問題で、農林水産省九州農政局の安全性評価委員会は8日、依然、目安の10倍の漏水が続き、原因も不明だと明らかにした。

 大蘇ダムは、2020年4月に本格供用されたが、漏水量が目安量(1日2150立方メートル)の約10倍に上ることが判明。この日、熊本市で開かれた評価委によると、21年度の調査でも漏水量は1日2万1000~2万5000立方メートルと、目安の約10倍の状態が続いているという。

 農政局は21年度に水中でのドローン調査や水流把握調査、潜水士による目視調査などを実施。しかし、評価委後の記者会見で向後(こうご)雄二委員長(東京農工大名誉教授)は「漏水が多い地点は確認できなかった。ダム全体から漏水していると思うが、原因は分からない」と説明した。

 2月末時点でダムの貯水量は約261万立方メートル、貯水率約61%。近くのせきからの取水量を増やしたため貯水量、貯水率とも1年前の倍近くになったが、農政局によると、水田農家からは「水を張る時期には水が足りなくなる」との声も上がっているという。

 農政局の担当者は「漏水の原因究明は農業用水確保のためにも必要。22年度も調査していく」と語った。【山本泰久】

◆2022年3月9日 NHK熊本放送局
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20220309/5000014958.html
ー大蘇ダムの大量水漏れ 原因の特定に至らず 九州農政局ー

 農業用水を供給するため、国が産山村に建設した大蘇ダムでおととし、大量の水漏れが確認された問題で、九州農政局は「依然、水漏れの原因は不明」とする、今年度の調査結果をまとめました。

大蘇ダムは、阿蘇市と産山村、それに大分県の竹田市に農業用水を供給するため、国が産山村に建設しました。

平成17年に完成後、大量の水漏れが確認されたため、追加の工事を行い、おととし4月から本格運用が始まりましたが、その年の11月、再び大量の水漏れが起きていることが明らかになりました。

九州農政局は今年度も引き続き、1億7000万円をかけて潜水調査や地下水位の観測を行うなどして、水漏れの原因について調査を行い、その結果をとりまとめました。

それによりますと、今も1日に2万1000トンから2万5000トンの水漏れが起きていることがわかった一方、明らかに多く水漏れしている部分は確認されず、大量の水漏れの原因は特定できなかったということです。

九州農政局は来年度も、継続して水漏れの原因の調査を続けるとしています。

◆2022年3月8日 テレビ大分
https://news.yahoo.co.jp/articles/eadcd8a6bc1b7e791b0a24cfb8b1352743273bc1
ー国営ダムの水漏れ問題 いまだ原因特定できず事業費は5.5倍にー

 竹田市などに農業用水を供給する国営の大蘇ダムで水漏れが発生している問題で、九州農政局は、8日現在も、原因の特定には至っていないと発表しました。

大蘇ダムは供用開始前に水漏れが発覚したことなどから、事業費が予定のおよそ5.5倍となる720億円に膨らんだほか、完成も遅れ着工から41年目のおととし4月に農業用水の供給を始めています。

九州農政局によりますと、現在も水漏れが確認されていて、先月末までの2週間の調査では、1日に多い時でおよそ2万5000トンの水が漏れているということです。

九州農政局は、これまで専門家による現地調査や水中ドローンを使った調査を行ってきました。

こうした中、8日は大蘇ダムの安全性を評価する委員会が開かれ、九州農政局は水漏れの原因は現在も特定できておらず、引き続き調査を続けると報告したということです。