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“ダムより河川整備” 愛媛・大洲、市民が山鳥坂ダム中止を国へ申し入れ

 昨日9月1日、「山鳥坂(やまとさか)ダムはいらない市民の会」が愛媛県大洲市内で緊急集会を開きました。
 山鳥坂ダムは、7月の西日本豪雨の際、国の二つのダムの大量放流によって8名の死者を出した肱川の支流で国が新たに建設をめざしているダムです。緊急集会では、国に対して、山鳥坂ダム建設を中止して肱川の河川整備を急ぐことを求める申し入れを行うことを決めました。
 8月29日には、「肱川流域の環境と治水を考える住民ネットワーク」が堤防の早期完成を求める提言書を大洲市に提出したとのことです。

 一級河川である肱川は国が管理する川であり、堤防整備なども国土交通省四国地方整備局が計画を策定します。
 肱川では、ダム偏重の河川行政によって、堤防整備等がなおざりにされてきました。この誤った河川行政が、今回の深刻な水害を招きました。西日本豪雨でダムの治水効果の無力さが浮き彫りになったのですから、国土交通省四国地方整備局は山鳥坂ダム事業を中止して、肱川水系河川整備計画を河道整備を優先する河川整備計画につくり直すべきです。

◆2018年9月2日 愛媛新聞
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201809020022
ー大洲の団体 山鳥坂ダム中止 国に申し入れへー

 西日本豪雨で愛媛県大洲市でも甚大な被害が出たことを受け、「山鳥坂ダムはいらない市民の会」(楠崎隆教代表)は1日、同市東大洲の市総合福祉センターで緊急集会を開いた。ダムに頼らない洪水対策が必要として、国土交通省四国地方整備局などに建設中止を申し入れることなどを決めた。

◆2018年9月2日 しんぶん赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-09-02/2018090215_01_1.html
ー“ダムより河川整備” 愛媛・大洲 市民が集会 浸水被害受け国に要求ー

  愛媛県大洲市の「山鳥坂(やまとさか)ダムはいらない市民の会」は1日、市内で緊急集会を開き、西日本豪雨で肱川(ひじかわ)が氾濫し、広域で甚大な浸水被害が発生したことを受け、国に対し、肱川の河川整備を急ぐことなどを求める緊急の申し入れを行うことを決めました。

 同会はこれまで、国が肱川の支流で進める山鳥坂ダムの建設に反対し、治水は河道の掘削や堤防の建設など、河川整備によって進めるよう国などに繰り返し要望してきました。

 申し入れ書は、▽国の直轄河川の河道の掘削と、川に生い茂る木の伐採を行う▽下流域からの堤防整備を早急に進める▽山鳥坂ダム建設を中止する―ことなどを記しています。

 楠崎隆教代表はあいさつで「(肱川の氾濫を防ぐには)河床掘削で水位を下げるのが第一だ。新たにダムを造っても駄目だ」と強調し、国などによる肱川の整備が極めて不十分な点を批判しました。

 参加者から、「ダム建設を優先し、河川整備を怠ってきた」と国の責任を問う意見や「ダムは、容量を超えれば水を下へ流すだけ。役に立たなくなる」と、ダムに頼る治水の限界を指摘する発言がありました。

 日本共産党の梅木加津子市議が、野村、鹿野川両ダムの異常洪水時防災操作をめぐる、市議会での国交省の説明などを報告しました。

◆2018年8月31日 毎日新聞愛媛版
https://mainichi.jp/articles/20180831/ddl/k38/040/528000c
ー西日本豪雨 肱川氾濫 堤防の早期完成求め市に提言書 大洲の住民団体 /愛媛ー

  西日本豪雨で肱川が氾濫し、大洲市内が広範囲に浸水した問題で、肱川流域の住民らでつくる一般社団法人「肱川流域の環境と治水を考える住民ネットワーク」(高畑道明理事長)は29日、堤防の早期完成を求める提言書を市に提出した。

 提言書は、肱川の整備計画について「おおむね30年程度などと悠長なことを言っている場合ではない」と批判。「短、中、長期的な工事を同時進行で早急に進めてほしい」とし、堤… (以下略)