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国会議連「公共事業チェック議員の会」西日本水害被災地、愛媛・肱川視察

 さる9月3日、超党派の国会議員からなる「公共事業チェック議員の会」が、7月の西日本豪雨の際、満水になって大量の緊急放流を行った愛媛県の野村ダム、鹿野川ダムと、ダム下流の被災現場などを視察しました。
 報道によれば、国会議員が「(現在工事が進められている)鹿野川ダム洪水吐トンネルや山鳥坂ダムなどが完成すれば今回の氾濫は防げたか?」と質問したところ、両ダムを管理する国交省四国地方整備局の担当者は「浸水被害は軽減できたが、防げなかったと思う」と答えたということです。

◆2018年9月5日 しんぶん赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-09-05/2018090504_04_1.html
ー愛媛 豪雨氾濫ダム調査 公共事業チェック議員の会ー

 西日本豪雨で愛媛県の野村ダム(西予市)と鹿野川(かのがわ)ダム(大洲=おおず=市)の異常洪水時防災操作で肱川(ひじかわ)が氾濫し、甚大な被害が出た問題で、超党派の国会議員でつくる「公共事業チェック議員の会」が3日、両ダムと被災現場などを視察しました。

 日本共産党の宮本岳志衆院議員と山添拓参院議員、立憲民主党の初鹿明博、大河原雅子、早稲田夕季の各衆院議員、計5氏が参加しました。

 鹿野川ダムを管理する山鳥坂(やまとさか)ダム工事事務所(大洲市)で応対した石岡克浩副所長らは、ダムの容量を増やすトンネル洪水吐(こうずいばき)=今年度完成予定=の効果や山鳥坂ダム建設の必要性に言及しました。宮本氏が「洪水吐と山鳥坂ダムが完成していれば、今回の事態は防げたのか」と追及すると、石岡副所長は「軽減はできるが、防げない」と回答。初鹿氏は「山鳥坂ダムと鹿野川ダムが同時に今回のように放流すれば、合流地点は大変な事態になる」と懸念を示しました。

 野村ダム管理事務所(西予市)で宮本氏は、今回のような事態を回避する手だてを質問。川西浩二所長は「河道の掘削や堤防の整備、ダムのかさ上げなど、総合的な対策が必要だ」と答えました。

 一行は大洲市内で住民との交流会に出席。住民から「ある時期から河床の掘削が行われなくなった」「素人が見ても分かるほど、砂利が堆積している」と、肱川の河道掘削を求める声が相次ぎました。

◆2018年9月4日 愛媛新聞