今年3月末に八ッ場ダムが完成し、ダム事業は1967年から続いてきた工期を終了しました。長いダム事業の節目のこの時期に、地元紙・上毛新聞が8回にわたる連載記事を掲載しました。八ッ場ダム計画の歴史を過去から現在までたどりつつ、その時代の思い出を地元の方々に語ってもらうという形になっており、ダム完成を祝う風潮が強い県内のムードを反映して、ダム事業に肯定的な内容となっています。ダム事業には負の側面が少なくありませんので、それぞれの背景について、記事とは別の角度の情報をあわせて掲載しました。ご参考にしていただければと思います。
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① 通知 地域分断 後世に教訓 篠原都さん(83) 長野原町川原畑
◆2020年3月19日
② 再燃 故郷守れ 必死の抵抗 竹田博栄さん 中之条町西中之条 元八ッ場ダム反対期成同盟委員長
◆2020年3月20日
③ 葛藤 住民反発 職員も苦悩 高沢準次さん(71) 桐生市黒保根町水沼 元建設省八ッ場ダム工事事務所事務副所長
◆2020年3月21日
④ 前進 地元協議重ね 結実 宮下攻さん(77) 前橋市鶴が谷町 県職員として生活再建案作りに尽力
◆2020年3月23日
⑤ 交渉 協定多くの時間と努力 田村守さん(81) 長野原町大津 地元の補償交渉に関わった元長野原町長
◆2020年3月24日
⑥ 変貌 新天地求め人口流出 水出耕一さん(65) 長野原町川原湯 川原湯温泉で飲食店「赤いえんとつ」経営
◆2020年3月25日
⑦ 混乱 中止宣言に住民反発 高山欣也さん(76) 長野原町川原湯 民主党政権時に長野原町長
◆2020年3月26日
⑧未来 観光地化 次世代残す 樋田省三さん(55) 長野原町川原湯 川原湯温泉協会長、「湯宿・御食事やまきぼし」経営
写真=1967年12月15日 八ッ場ダム絶対反対期成同盟の総決起大会後、大会参加者らは建設省の現地事務所へデモ行進し、大会委員長の野口正人さん(川原湯地区住民)が声明文を読み上げた。(反対期成同盟がまとめた大会記録より)
写真=2020年3月21日 川原湯地区の移転代替地の一つ、上湯原代替地に整備中の地域振興施設。ダム湖畔にグランピング。