八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

国交省品木ダム水質管理所、酸性河川中和など事業費12億円余

 酸性河川に計画された八ッ場ダムは、吾妻川に石灰を投入する中和事業なしには進められませんでした。ダム完成後も一時も休まずに中和事業を続けなければ、鉄とコンクリートでできた八ッ場ダムは崩壊してしまいます。吾妻川の中和事業の一環として、八ッ場ダム建設地の上流に1965年にに完成したのが品木ダムです(旧六合村くにむら、現・中之条町)。
 ★参照➡「八ッ場ダムの歴史」
    ➡「死の川だった吾妻川>中和対策の今後」

 運用開始から60年を経た品木ダムは、中和生成物と上流から流れ込む土砂で埋まり、浚渫作業を行うことによって延命しています。しかし、品木ダムの堆積物には重金属類のヒ素が含まれており、浚渫物は品木ダム流域内の谷間に埋め立てなければなりませんでした。廃棄物処分場として利用できる埋立地には限りがあり、品木ダム問題は年々深刻になっています。
 品木ダムを管理する国土交通省は、品木ダム関連で昨年は11億8000万円の予算を確保しましたが、今年度は12億円3000万円の予算を確保したとのことです。

◆2026年4月27日 上毛新聞
ー酸性河川中和など事業費12億円確保 本年度、国交省品木ダム水質管理所ー

 火山由来の成分が流れ込む吾妻川の中和に取り組む国土交通省品木ダム水質管理所(草津町)は26日までに、中和作業やダムの堆積物除去、改良調査などの事業費として本年度、12億3千万円を確保したと発表した。

 同管理所は、県北西部の吾妻川に流れ込む強い酸性河川の中和を行っている。草津中和工場で湯川、香草中和工場で大沢川と谷沢川に一日計60㌧の石灰を投入。河川水を品木ダム(中之条町)にためて反応を促進し、その過程で生じる中和生成物を同町の処分場に運び出すことでダムの容量を確保している。

 吾妻川は草津白根山に起因する酸性河川が流れ込むため、そのままでは生き物が生息できない。加えて、鉄やコンクリート製工作物の劣化といった悪影響もある。中和事業は県が1964年に始め、68年に国に移管された。
 本年度はこのほか、ダム改良のための調査にも取り組む。